ジャニスのこだわり
日本六古窯に名を連ねる、ここ常滑で
食料の保存や調理などの生活用具や祭祀用具など「やきもの」は人の営みに必要不可欠なものとして、
文明を築き、分野を超えて、さまざまな文化を深めてきました。
ジャニス工業の製造拠点である本社所在地常滑は、古くから甕(カメ)や焼酎びんなど、大型の「やきもの」の産地でした。鉄分を多く含んだ土が取れたことから、焼いた際に、酸化反応で真っ赤に変化するのが常滑焼の特長で、その見た目から原料となる土は「朱泥」と呼ばれています。2017年春、日本遺産に認定された日本六古窯(にほんろっこよう)※に名を連ねているように常滑は、平安時代から窯業が盛んな土地でした。
(※古来の陶磁器窯のうち、中世から現在まで生産が続く代表的な6つの産地 越前・瀬戸・常滑・信楽・丹波・備前の総称)
工業製品において、常滑は、土管(陶管・セラミックパイプ)の産地でした。私たちジャニス工業も、古くは土管の製造・販売から始まった会社です。現在の衛生陶器のほか、陶製の舗装材「陶板」などを製造販売しておりました。しかし土管は、平成の時代に相次いで起こった大震災を境に、他の素材へ置き換わり、次第に国内での需要は減少していきました。
時代は令和となり、国際的な新たな取り組みとして、SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)が掲げられ、海洋汚染問題から脱プラスチックなど、地球環境に配慮した新たな動きが活発化しつつあります。
そこで今、再び脚光を浴びようとしているのが、私たちが創業以来こだわっている「やきもの」です。
事実、海外では現在も当たり前のように「やきもの」の土管が下水道整備に利用されています。
次代につなげるため環境に配慮し、天然素材の「やきもの」を利用しているのです。
「やきもの」である衛生陶器は、その名の通り、高い衛生性を長く維持できる特性があります。水まわりの住宅設備機器として戦後普及が進み、材質は、粘土や陶石、長石などの天然原料をベースに作られた素地に釉薬を施した陶磁器に属します。
また衛生陶器は、平滑な表面を有し、清掃が容易で腐食や摩耗の心配がほとんどありません。一方で、形状が複雑で大きく、水まわりで使用されるという固有の条件から、材料の最適化、生産技術の高度化が進められてきました。現在私たちは、焼成中の変形を抑え、カビや凍害の発生を抑えるため極力吸水性を小さくした熔化素地質といわれる素地を用いています。これは陶器と磁器の良いところを兼ね備えたハイブリット素地です。
衛生陶器は、天然原料で作ります。環境にやさしい一方で、天然であるがゆえに日々の気温・湿度の影響を受けます。それらを隅々まで考慮した上で、毎日快適にご利用いただけるよう、絶えず「やきもの」と真摯に向き合っていく。そして、手間をかけることを惜しまず、あたたかみのある、人に寄り添った衛生陶器を送り出すこと。それが私たちジャニスの、終生受け継がれていく「こだわり」です。
全ての⼯程に⼈が携わり
丁寧に作り上げています。
各製作工程を写真とバーチャル工場見学でご紹介します。
お客様が満⾜いただける商品を作るために、ジャニス⼯業では品質にこだわっています。
そして「⼟」から作られる衛⽣陶器だからこそ、⼈の作業を⼤切にしています。きちんと⽬で⾒て、手で触れて、品質を確かめています。
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STEP 1:原料製造
天然原料数種類を受入検査後、自動軽量、調合、粉砕し、衛生陶器の元となる泥漿や釉薬をつくります。
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STEP 2:成形
石膏型に泥漿を流し込み(鋳込み)、余分な泥漿を排出(排泥)、型から外し(脱型)、接合して製品のカタチを作ります。
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STEP 3:乾燥・選別
温度・湿度を管理し、便器で約2日間をかけて乾燥させます。白素地検査で亀裂などを調べ、水ぶきして仕上げます。
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STEP 4:施釉
ロボットにより製品に陶器の色や陶器独特の光沢をだす化粧(施釉)をします。特注品やロットの少ない製品は、人の手でひとつずつ施釉をかけます。
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STEP 5:焼成
窯台車に積み、トンネル窯で約1日かけて製品を焼きます。窯内の最高温度は約1,200度になります。この工程を経て陶器独特の光沢が生まれます。
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STEP 6:検査
焼き上がった製品の外観・規格・機能面を全数検査します。
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「開発秘話 - フロントスリム」
便器⼿前のフチを完全になくし「つまんで「サッ!!」ひと拭き」お掃除スタイルまでキレイにする。
お客様の「お掃除をもっと簡単に!」の声に応えたジャニスオリジナルのトイレフチ形状「フロントスリム」が製品化に至るまでの開発秘話です。 -
「陶器のある暮らし-プランボード ダウンロード-」
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